ヒロの婚活心理学

“独婚”のすすめ──結婚の前に、自分との愛を育てる練習を【第5話】

1人パーティーを楽しむ若い女性


「独婚」って知っていますか?


少し不思議な言葉ですよね。“独りで結婚する”。けれど、その響きの奥には、とても深い意味があります。


いま「結婚はコスパが悪い」と言われる時代。

誰かと生きることが、これほどまでに難しく感じられるのは初めてかもしれません。


だからこそ、“自分と結婚する”という考え方が静かに注目されています。

『AERA』や『Courrier Japon』でも「自分婚」「ソロガミー」として紹介され、世界中で広がりつつあるこの価値観。


誰かに選ばれる前に、まず自分と向き合うこと――それが今、愛の新しい出発点になっています。




01|“独婚”とは、自分と向き合うリハーサル





“独婚”は、孤独を飾るための言葉ではありません。むしろ「自分と関係を築く練習」です。
婚活をしている人の多くが、他者との関係がうまくいかないとき、実は“自分”との関係にズレを抱えています。


ある30代女性の言葉が印象に残っています。

「相手と会うと、なぜか自分がすり減っていく気がするんです。」



彼女はとても優しく、相手に合わせることが得意でした。

けれど、その優しさの裏で、自分を置き去りにしていたのです。愛は、我慢や献身の先に生まれるものではなく、“自分をすり減らさずに愛する”力の上に成り立ちます。


独婚とは、その力を取り戻すための静かなリハーサルなのです。




ハートマークのキャンディを手に持つ若い女性

02|”独婚式”という、自分へのエール






過去には、実際に“独婚式”を挙げた人もいました。でも、もし今あなたがそれをするとしたら、どんな式にしたいでしょう?


たとえば、静かなカフェの一角で、自分に誓いの言葉を贈る。

あるいは、一人旅の夜に、自分宛ての手紙を読む――そんな儀式も素敵です。


その意図は、華やかな祝福ではなく「これまでの自分を許し、これからの自分と生きる」決意を形にすること。

自分に「ありがとう」と言える瞬間をつくる。それは、他者との関係を優しく変えていく第一歩でもあります。


誰かに選ばれなくても、自分を選ぶことができる。

そのとき、人は初めて孤独の中に温もりを見つけるのです。





03|“自分と離婚しない”という覚悟





アメリカの脚本家トレイシー・マクミランは言いました。


“The person you really need to marry is yourself.”

(本当に結婚すべき相手は、自分自身だ)



彼女は3度の離婚を経て、自分を幸せにできるのは自分しかいないと気づきました。

誰かに認められて初めて安心する生き方は、どこか不安定です。


“自分と離婚しない”と決めるとは、どんな自分であっても見放さないということ。

日本的にいえば、“自分と添い遂げる”覚悟を持つことです。


ネガティブもポジティブも含めて「これが私」と受け入れる――それが心理学的にいう“コミットメント”の核心にあります。

完璧ではない自分を信頼し、歩みを止めない意志。


そこにこそ、他者と深く関わる力が育まれていきます。

日々うまくいかないことがあっても、自分を責めず、少し笑って「まあ、今日もよくやったね」と声をかける。


その繰り返しが、自分との関係をあたたかくしていくのです。




PCの前でコスパを計算する男性


04|“コスパ婚”を超えて





婚活の現場で、よく聞く言葉があります。

「条件は悪くないのに、心が動かないんです」。


ある女性は、誠実で安定した男性と何度もお見合いをしました。

話も合うし、性格も穏やか。


それなのに、彼女の心はどこか曇ったまま。ある日、彼女は小さな声でこう言いました。

「この人といると安心はするけれど、自分が生きてる感じがしないんです。」



愛を“損得”で測ると、心は乾いていきます。

効率の良い恋愛など存在しません。

予想外の出来事や、思いがけない優しさに触れた瞬間――そこにしか、愛の実感は生まれないのです。


見る方向コスパ婚独婚
動機損得・安心のため自己受容・成長のため
対象他人(条件)自分(本質)
結果条件付きの安心条件を超えた安定


“コスパ婚”を超える鍵は、「損か得か」ではなく「響くかどうか」。

理屈ではなく、心の奥が動く瞬間にこそ、愛の真実が宿ります。


誰かと出会うことは、自分と出会い直すこと。

その意味で、“独婚”は愛の入口に立つための密かな準備期間なのです。





05|“独婚”を学ぶと、恋愛にも結婚にもブレない軸ができる





本当の愛の出発点は、いつだって自分の内側にあります。

弱さを受け入れ、失敗を許し、それでも「生きていていい」と自分に言えること。


それが、愛の準備です。


婚活をしている人の多くは、誰かに愛される前に「自分を信じる」練習をしています。

焦ってしまうときも、心が閉じてしまうときも、まずは「私はここにいる」と自分に語りかけてください。


それが、他者とのつながりの第一歩になります。


「あなたは、自分と一緒に生きたいと思えますか?」



“独婚”とは、孤独を肯定する言葉ではなく、自分を信頼する力を取り戻すための姿勢です。

結婚は、他人との共同生活であると同時に、自分との関係の延長線上にあります。


だからこそ、自分に「これからもよろしく」と言えることから始めてみましょう。




(婚活メンター・ひろ)

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