ヒロの婚活心理学

架症候群②|結婚したい。でも、趣味も自由も手放したくない【30代男性の婚活】

肩を抱き寄せ合う若いカップル


架(かける)症候群シリーズ:結婚はしたい。でも、なぜか愛することに踏み出せない男たち
まず、今日お伝えしたいこと

結婚したいのに独身生活を手放したくないのは、自分で築いてきたライフスタイルに、それだけ大切なものがあるからです。
ただ、結婚で失うものばかりが具体的に見えていると、誰かと生きることで育つ幸福を、確かめる前に遠ざけてしまいます。

趣味や自由を大切にしながら、相手の人生を迎え入れる余地をつくることが、結婚への一歩になります。


「架症候群」とは?

架症候群とは、誰かと愛し合い、家庭をつくりたいと願いながら、愛することより愛されたい気持ちが先に立ち、自分から相手との関係を育てることに踏み出せなくなっている状態のことです。


リアルラブでは、辻村深月『傲慢と善良』の登場人物・西澤架から名前を借り、婚活中の男性の心理を考えるために、この呼び名を使っています。医学的な診断名ではありません。


第2話では、30代の婚活男性にとって切実な、「家庭は欲しい。でも、今のライフスタイルも変えたくない」という葛藤を考えます。


01|結婚したいのに、休日の予定が埋まると窮屈になるのはなぜ?



たとえば、こんな週末を想像してみてください。


金曜日の夜、帰宅して好きな動画を見ながら遅めの夕食を取る。

翌朝は目覚ましをかけず、起きてからジムへ行くか、家でゲームをするかを決める。


日曜日は趣味の仲間と出かけ、帰りにいつもの店で食事を済ませる。


誰かに相談する必要も、帰る時間を気にする必要もありません。

仕事では人に合わせる場面が多いからこそ、休日くらい自分のペースで過ごしたい。


その時間があるから、また月曜日から働けるのでしょう。


ところが、婚活が始まると週末の使い方が変わります。

土曜日にお見合い、日曜日にデート。


楽しい時間だったはずなのに、帰宅すると「今週も自分のことが何もできなかった」と感じることがある。

婚活相手に不満があるわけではありません。


それでも、毎週会いたいと言われると少し重くなり、次の約束を先延ばしにしたくなる。

そんな自分を見て、「本当は結婚したくないのか」と戸惑う男性もいるでしょう。


けれども、一人の時間が必要なことと、結婚を望んでいることは両立します。

長年の独身生活で、疲れを取る方法も、機嫌を立て直す方法も、自分なりに身につけてきた。


その習慣が変わり始めれば、好きな相手との交際でも負担を感じることはあります。

大切なのは、婚活でのその負担をすぐに「彼女とは合わない」という結論にしてしまわず、どんな過ごし方なら無理なく会えるのかを話してみることです。


手を握り合って散歩するカップル

02|趣味に使えるお金が減るなら、独身のほうが幸せなのでしょうか?


毎月のジム代が一万円。

趣味の道具を買えば三万円、遠征をすれば交通費と宿泊費で五万円。


毎月ではなくても、楽しみにしている出費があります。


自分で働いて得たお金です。

家賃も貯金も確保したうえで使っているのなら、「これまで問題なく暮らしてきたのに、なぜ変える必要があるのか」と思うのも自然でしょう。


結婚を考えれば、住まいの費用や生活費の分担が気になります。

子どもを望むなら、将来の支出に加え、出産や育児でどちらかの収入が変わる可能性もある。


「共働きなら大丈夫」と言うだけでは、安心できないはずです。


こうした不安には、実際に数字を出して話し合う必要があります。

ただ、その前に気づいておきたいことがあります。


結婚で失うかもしれないものには、すでに金額や予定がついている。

一方、結婚で得たい幸福には、まだ生活の実感がないのです。


趣味の道具を買った喜びも、一日自由に過ごした満足も知っている。

でも、仕事で気を張って帰った夜に、誰かと食卓を囲むことが自分にとってどんな意味を持つのかは、まだ分からない。


「家族がいる幸せ」と言われても、輪郭がぼんやりしている。

その状態で比べれば、今の暮らしのほうが確かに見えるでしょう。


もちろん、結婚すれば必ず幸せになるわけではありません。

だからこそ、交際中に「この人と過ごすと、自分は何を感じるのか」を知る時間が必要です。


話すつもりのなかった仕事の悩みを話せた夜や、相手の好きな店に付き合って思いがけず楽しかった午後。

そうした経験の中で、二人で生きることの価値が、婚活中だって少しずつ具体的にできます。


今ある楽しみと、まだ経験していない暮らしを比べている。

その違いに気づくだけでも、結婚への迷いを少し違う角度から見られるはずです。


03|「趣味を理解してくれる女性」を探すだけでは、なぜ決められないのでしょう?



趣味に理解のある女性と結婚したい。その希望自体に問題はありません。

ただ、「理解してほしい」の中身は、一度確かめてみる必要があります。


趣味を否定しないでほしいのか。

毎週末出かけることも、これまでどおりの出費も、すべて受け入れてほしいのか。


この二つでは、結婚相手に求めていることがかなり違います。


自分は日曜の朝から出かけるけれど、帰宅したときには彼女がいてほしい。

疲れている日は一人にしてほしいけれど、寂しいときには話を聞いてほしい。


そこまで明確に考えていなくても、思い描く結婚生活が、いつの間にか自分に都合よく整っていることがあります。

けれども、彼女にも土曜日に一人で休みたい事情があり、続けたい趣味や、会いたい友人がいます。


あなたが帰宅する時間に合わせて夕食を用意するより、自分の予定を優先したい日もあるでしょう。

そのとき、「結婚してもお互い自由でいたい」と思っていたはずなのに、少し寂しくなるとしたら、自分が欲しかったものが見えてきます。


自由を認めてもらうことに加えて、自分を優先してもらえる安心も欲しかったのかもしれません。


「今の自分をそのまま受け入れてほしい」という願いが、「相手を知り、大切にしたい」という気持ちより強くなる。

そこにも、愛することより愛されたい気持ちが先に立つ、架症候群の心理があります。


これは、自分の希望を引っ込めるべきだという話ではありません。

あなたが理解してほしいように、婚活相手だって同じように理解してほしい。


その両方が話題に上るところから、二人の暮らしは具体的になっていきます。


「結婚したいのに、交際が進むと距離を取りたくなる」「何を変えるのが怖いのか、自分でも分からない」。

そんなときは、迷いを一人で整理しきろうとしなくても大丈夫です。


リアルラブの体験カウンセリングでは、今の不安や望む家庭生活についてお話を伺い、婚活のブレーキになっている思いを一緒に考えていきます。


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手を握り合うカップルの腕のアップ

04|結婚したら、自分の時間はなくなってしまうのでしょうか?



結婚後も一人の時間を持つことはできます。

ただ、独身時代と変わるのは、その時間を自分だけで決められない場面が増えることです。


たとえば、土曜日の午前中に趣味へ出かけるなら、その間に必要な買い物や掃除を誰が担うのか。

相手にもまとまった自由時間が取れるのか。


子どもが生まれれば、夜中の対応や休日の育児まで含めて、暮らし方を考え直すことになるでしょう。

自分の自由が、相手の引き受ける負担によって成り立っていないか。


そこまで考えると、趣味を続けるために相談すべきことが見えてきます。


「趣味は続けたい。でも、家のことを任せきりにはしたくない。あなたは休日をどう過ごしたい?」


こうした話ができれば、相手も希望を伝えやすくなります。

逆に、「趣味を認めてくれるか」だけを尋ねられると、相手には、あらかじめ出来上がった生活に合わせるかどうかを求められているように感じられるかもしれません。


相手の人生を迎え入れるとは、自分の予定を決めるときに、その人の疲れや楽しみも思い浮かべることです。


もちろん、毎回快く譲れるわけではないでしょう。

楽しみにしていた予定を変更して残念に思う日もあります。


それでも、お互いの事情を伝え、調整し、うまくいかなければ決め直せる。

そんな関係なら、一人の時間を守ることも、家族の時間を育てることも、二人で考えられます。


趣味が同じかどうか以上に、婚活でこうした相談ができる相手かどうかが、結婚生活では大切になるのです。


05|今の暮らしも大切にしながら、結婚へ踏み出すには何から始めればいい?



まず、「結婚したら自由がなくなる」という不安を、あなた自身の生活に引き寄せてみてください。


守りたいのは、週一回の趣味の時間でしょうか。

それとも、仕事から帰ったあと、三十分ほど一人で落ち着く習慣でしょうか。


「自由」という大きな言葉のままでは手放せなくても、中身が分かれば相手と相談できます。

そのうえで、家族をつくりたいと思うのはどんな瞬間なのかも、思い出してみてほしいのです。


趣味の帰り道は満足していたのに、日曜の夜、部屋の明かりをつけた途端に静けさがこたえる。

親と電話をして、元気なうちに自分の家庭を見せたいと思う。


仕事で少しうれしいことがあった日に、用事もなく話せる人がいてほしくなる。

一人暮らしが快適だからといって、その願いまで小さいわけではありません。


自分で暮らしを整えてきた男性だからこそ、便利さだけでは満たせないものがあると感じているのでしょう。


交際中の相手がいるなら、次のデートでは、趣味を理解してもらう話から少し先へ進んでみませんか。


「一人で過ごす時間も大切だけれど、休日に一緒にご飯を作るような暮らしもしてみたい。あなたは、どんな休日だったらうれしい?」


すぐに理想が一致しなくてもかまいません。

違いが分かったとき、相手の希望に関心を持てるか。


自分の希望も伝えながら、二人ならどうできるかを考えられるか。

その経験が、結婚を遠い将来のイメージから、自分たちの選択に変えていきます。


これまで大切にしてきた暮らしには、あなたの人生が詰まっています。

そして、これから出会う人にも、同じように大切にしてきた人生があります。


その人と暮らすために、自分は何を相談し、どこを変えてみたいと思えるのか。

そこに目を向けたとき、結婚したいという願いは、誰かを愛する行動につながり始めます。


本気で「私は結婚する」と決めた男性へ。

リアルラブでは、今の暮らしへの愛着も、家庭を持ちたい切実な思いも伺いながら、出会いと交際を通じて、望む結婚を形にするお手伝いをしています。


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よくある質問 Q&A



Q1.結婚と趣味は両立できますか?


両立できる暮らし方を、二人で考えていくことは可能です。

趣味の費用や頻度を具体的に伝え、家計と家事の分担、相手の自由時間も含めて相談しましょう。


将来、仕事や育児などで状況が変わったときに、話し合い直せることも大切です。


Q2.独身生活を手放したくないのは、結婚に向いていないからですか?


それだけで結婚に向いていないとはいえません。

一人の時間や慣れた習慣を大切にする気持ちは自然です。


何を守りたいのかを具体的にし、相手が大切にしていることにも関心を向けると、二人で暮らすための相談がしやすくなります。


Q3.結婚で自由がなくなるのが怖くて、真剣交際に進めません。どうすればいいですか?


お金、休日、一人の時間など、何が変わることを恐れているのかを整理し、相手の考えを聞いてみましょう。

まだ話していない将来を、一人で「きっとこうなる」と決めつけている可能性もあります。


相談したときの相手の姿勢や、自分自身の気持ちを確かめることが、判断の手がかりになります。