ヒロの婚活心理学
仮交際3回目の婚活疲れ|夏帆症候群Ⅱ|いい人なのに、なぜか逃げたくなる。
婚活における「夏帆症候群」とは、親や周囲の期待をよく理解し、「間違わない人生」を生きてきた人が、結婚という正解のない選択を前にして、「私は誰を愛したいのか」「誰と、どんな人生を生きたいのか」という、自分自身の欲望(気持ち)に戸惑ってしまう状態です。
「婚活における”夏帆症候群”」シリーズ
〜第二弾|お相手がいい人なのに、なぜか逃げたくなる。
まず、今日お伝えしたいこと
仮交際で疲れたり、いい人なのにフェードアウトしたくなったり、逃げたくなるのは、必ずしも「その男性を好きではないから」とは限りません。
とくに、周囲への気遣いができて、一人の生活もしっかり築いてきた女性の場合、相手との距離が近づくほど、自分のペースを失うような息苦しさを感じることがあります。
お見合いは楽しかったし、一回目のデートも悪くなかった。
ところが二回、三回と会い、LINEが増えて、「次はいつ会えますか?」と聞かれるようになると、なぜか気持ちが重くなってくる。
嫌なことをされたわけではありません。
むしろ優しくて、自分に好意を持ってくれているのも分かるからこそ、
「こんなにいい人なのに、どうして私は会いたくなくなるんだろう」
と、自分のほうに問題があるような気がしてしまうのです。
もし思い当たるなら、「好きか、好きではないか」を決める前に、一つだけ確かめてみてください。
あなたは、その男性から離れたいのでしょうか。
それとも、少し自分のペースを取り戻したいのでしょうか。
この二つはよく似ていますが、同じではありません。
仮交際で起きる婚活疲れの中には、相手への気持ちが冷めたというより、相手に合わせ続けるうちに、自分の居場所が狭くなっているケースがあります。
今回は、なぜ順調なはずの仮交際で突然疲れてしまうのか、フェードアウトしたり、逃げたくなる前にできることを考えてみます。
01|「次はいつ会える?」が、なぜか重たい
お見合いでは感じのいい男性だったし、「もう少し知ってみよう」と思って仮交際へ進んだ。
最初のデートも楽しく、帰宅すると「今日は楽しかったです。
また会いたいです」とLINEが届く。
翌日には、「来週は空いていますか?」と聞かれた。
婚活なのだから、順調です。
頭ではそう分かっているのに、すぐには返信する気になれない。
土曜日は空いているけれど、空いていると伝えればデートになると思うと、なぜか少し疲れてしまう。
ここで困るのは、相手にこれといった落ち度がないことです。
彼は優しいし、こちらを大切にしようとしてくれている。
すると、会いたくない理由は相手ではなく、自分の中にあるように思えてきます。
「私って冷たいのかな。結局、誰のことも好きになれないのかな」
そんなことを考えているうちに、LINEの返信が遅れ、「仕事が忙しくて」と少しずつ距離を取る。
そして最後は、「いい人なんですけど、やっぱり違う気がします」と交際を終える。
一度だけなら、本当に相性が違ったのでしょう。
けれども相手が変わっても、二回目、三回目のデートあたりで同じことが起きるなら、その「好きになれない」の中身を、もう少し丁寧に見てもいいのではないでしょうか。
02|あなたには、あなたが守ってきた生活がある
30代半ばまで一人で生きてきた女性には、それまでにつくってきた暮らしがあります。
仕事から帰って一人でぼんやりする時間もあれば、休日の朝、誰にも急かされずに起きることもある。
疲れている週末なら予定を入れず、そうやって自分なりに調子を整えてきたのでしょう。
そこへ、誰かが入ってきます。
仮交際が順調であるほど、その人の存在は少しずつ大きくなり、週末の予定を聞かれ、LINEが届き、「もっと頻繁に会いたい」と言われる。
本来なら嬉しいはずの好意が、どこか重たい。
それは結婚したくないからでも、一人が好きすぎるからでもないのかもしれません。
相手が近づいてきた瞬間から、あなたがまた「合わせる側」へ戻っている可能性があります。
せっかく誘ってくれたのだから会ったほうがいい。
彼は毎日LINEしたい人みたいだから、なるべく返そう。
一つひとつは小さなことです。
だから気づかないまま引き受け続けて、ある日ふいに「もう会いたくない」(逃げたくなる)に変わる。
だとしたら、あなたは誰かと親しくなるのが苦手なのではなく、誰かと親しくなったときにも「自分のままでいる方法」を、まだ十分に試していないだけなのかもしれません。
リアルラブでは、こうした相手に合わせすぎる状態を「過剰適応」という視点からも扱っています。
仕事や友人関係では長所だった気遣いが、婚活疲れでは自分の本音を見えにくくすることがあります。
03|婚活疲れから、離れるしかなかった人へ
心理学では、自分と相手とのあいだにある心理的な境界を「バウンダリー」と呼びます。
これは相手を遠ざけるための壁ではなく、誰かと近づいても自分を失わないための境目です。
たとえば、本当は今週末、一人で休みたい。それでも「せっかく誘ってくれたから」と会うのではなく、
「今週は少しゆっくりしたいので、来週会えたら嬉しいです」
と伝えてみる。
相手に合わせてきた人には、これだけでも勇気が要ります。
けれども結婚を考える相手だからこそ、自分の都合を少し出したとき、その人がどう受け止めるのかを見てほしいのです。
自然に受け止めてくれるのか、不機嫌になるのか。
そこには、条件表からは分からない、その人の大切な一面が現れます。
そしてあなた自身にも、「少し離れても、関係は終わらなかった」という経験が残る。
限界まで合わせて、苦しくなったら関係そのものから離れる。
その繰り返しから抜けるために必要なのは、もっと我慢することではありません。
離れなくても済む距離を、二人のあいだにつくることです。
04|「好き?」より先に、確かめてほしいこと
次に仮交際で「ちょっとしんどいな」と感じたら、すぐに交際終了を決める前に、
「私は、この人が嫌なのかな。それとも、少し疲れているだけかな」
と、自分に聞いてみてください。
後者の婚活疲れなら、LINEの返信をゆっくりにしたい、次のデートは短めがいい、今週ではなく来週会いたい――そんな小さな希望を一つだけ伝えてみる。
そこで相手が、自分とは違う希望をどう扱うのかをみるのです。
結婚相手を知るための材料は、年収や仕事、趣味だけではありません。
素の自分を出したときにも、この人と一緒にいられるだろうか。
そして自分も、この人の前で自分をなくさずにいられるだろうか。
ここは、かなり大切です。
「いい人なのに、なぜか続かない」という経験を繰り返している方には、こちらの記事も参考になると思います。
それでも、「相手が合わなかった」のか、「自分が合わせすぎて疲れた」のかは、一人ではなかなか見分けられないことがあります。
リアルラブのカウンセリングでは、実際のお見合いや仮交際を振り返りながら、「なぜ私はいつもこの辺りで離れたくなるのか」を一緒に整理しています。
誰かを好きになる努力をする前に、まず、自分はどんなときに苦しくなったり、逃げたくなる人なのかを知る。
そこから婚活の仕方を変えても、決して遅くありません。