ヒロの婚活心理学
夏帆症候群と自立し過ぎた人のワナ|「人の結婚は羨ましくない」のに、なぜ婚活で誰も好きになれないのか
婚活における夏帆症候群シリーズ|第7弾
まず、今日お伝えしたいこと
婚活をしているのに、特定の誰かをなかなか好きになれない。
30代半ばになって友人の結婚が続いても、それほど焦らないし、羨ましいとも思わない。
一人で過ごす休日も好きで、仕事を終えて自分の部屋に帰ると、むしろホッとする。
それなのに婚活を続けていると、ときどき「私、本当に結婚したいのかな」と分からなくなる。
もし、あなたにもそんな感覚があるなら、最初に一つだけお伝えしたいことがあります。
一人で幸せに暮らせるようになったことは、婚活で直すべき欠点ではありません。
ここまで自分の生活をつくってきたのです。
仕事で嫌なことがあっても立て直し、休日には自分なりの楽しみがあり、誰かに機嫌を取ってもらわなくても、自分をそれなりに心地よい場所へ戻すことができる。
だから、「本当は寂しいんじゃないですか」と言われても、違和感があるでしょう。
本当に、それほど寂しくないのです。
だったら、一人で生きていく人生を選ぶことだってできます。
今回の記事は、それでも「私は結婚する」と決めたい人に向けて書きます。
なぜなら、一人でも十分に生きていける人が誰かと結婚するためには、条件のいい相手を探し続けるだけでは越えられない場所があるからです。
このシリーズでは、周囲との関係を壊さないよう上手に生き、自分の人生もきちんと築いてきた人が、結婚という「特定の誰かと深く関わる場面」で、自分が何を望んでいるのか分からなくなる状態を「夏帆症候群」と呼んでいます。
村上春樹『夏帆』の主人公から取られています。
もちろん、一人が好きなら夏帆症候群、人の結婚を羨ましいと思わなければ夏帆症候群、という単純な話ではありません。
今回考えたいのは、自立の「その先」です。
誰にも依存せず、自分の人生を自分で支えられるようになった。
そのことを手放さないまま、それでも特定の誰かを自分の人生へ迎え入れるには、何が必要なのか。
一人でも生きていける。
それでも、この人にはいつも傍にいてほしい。
「結婚する」と決めた人が、最後に向き合うのは、案外この矛盾なのかもしれません。
【目次】
00|まず、今日お伝えしたいこと
01|「いいな」とは思う。でも、代わりたいとは思わない
02|誰かを好きになると、せっかく整えた自分が乱される
03|「欲しがったら負け」のままでは、結婚へ進めない
04|「一人でも幸せ」で終わるのか、その先の「結婚する」人生を選ぶのか
01|「いいな」とは思う。でも、代わりたいとは思わない
久しぶりに会った友人が、結婚生活の話をしている。
夫と旅行へ行った話を聞けば楽しそうだと思うし、二人で新しい家を探していると聞けば、「いいね」と素直に言える。
でも、その生活と自分の生活を交換したいかと聞かれたら、少し違う。
帰宅して靴を脱ぎ、自分の部屋に入った瞬間の解放感も好きなのです。
夕食の時間も休日の予定も自分で決められるし、今日は疲れたから誰とも話したくないと思えば、そのまま一人でいられる。
そういう生活を何年もかけてつくってきた。
だから婚活でも、どこか冷静でいられます。
仮交際の男性から連絡が来なくなれば、もちろん少し気になる。
それでも、こちらから追いかけるほどではない。
「向こうに気持ちがないなら仕方ない」と考えているうちに、数日後にはいつもの自分へ戻っている。
この回復の早さに、何度も救われてきたはずです。
けれども、相手を替えても毎回同じところへ戻ってくるなら、一つだけ別の角度から考えてみてもいいかもしれません。
婚活では、「一人でも生きていけるか」を確かめる必要はもうないのです。
それは、すでにできている。
むしろ次に問われるのは、一人で生きていける自分が、誰かがいないと少し困ってしまうところまで、その人を大切にできるかどうかです。
ここは、条件検索では答えが出ません。
誰かを自分の人生に招き入れるところまで近づかなければ、分からないからです。
02|誰かを好きになると、せっかく整えた自分が乱される
誰かを好きになることは、いつも幸福な経験とは限りません。
これまでなら仕事が終われば自分の時間に戻れたのに、好きな人ができると、帰りの電車でふとその人のことを思い出す。
昨日送ったLINEにまだ返事がなければ、忙しいのだろうと思いながら、それでもスマホを見てしまう。
ずっと自分をきちんと保ってきた人には、こういう自分が少し落ち着かない。
会いたいと思っても、会えるかどうかは相手次第です。
好きになってほしいと願っても、相手の心までは自分で決められない。
つまり誰かを好きになると、それまで自分一人できれいに回していた人生の中へ、自分ではコントロールできないものが入ってきます。
ここに、夏帆症候群の人が親密さを前にしたときの難しさが隠れていることがあります。
自立していることが問題なのではありません。
ただ、長いあいだ「自分のことは自分で何とかする」ことで生きてきた人ほど、誰かを大切に思い始めたときに現れる、少しみっともない自分に戸惑います。
会いたいのに会えないと寂しい。
自分以外の女性と楽しそうにしていれば気になるし、相手から必要とされたいと思う自分にも気づく。
そんな感情は、自分が未熟になった証拠ではありません。
むしろ、それまで自分の中だけで完結していた人生に、本当に他者が入ってきた証拠でもあります。
ところが、その感情が大きくなる手前で距離を戻してしまえば、婚活では「いい人なんだけど、そこまで好きではない」という感覚だけが残ります。
もちろん、本当に好きではない場合もあります。
けれども、誰と会っても「そこまで」の手前で止まるなら、相手の条件や相性だけでなく、自分がどこで親密さから降りているのかを見てみる価値があります。
そして、これは「もっと自分を好きになれば解決する」というほど単純な問題ではありません。
自分を好きになるということについて、私たちは、自信に満ちた自分を完成させることではなく、うまくできない自分や、格好の悪い自分まで誰かとの関係の中へ連れていけることではないか、と考えています。
「自分を好きになれない」「自分にも相手にもなかなかOKを出せない」と感じる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
婚活がうまくいかない悩みは自己肯定感が原因?「自分を好きになれない」方へ
03|「欲しがったら負け」のままでは、結婚へ進めない
仮交際中の男性と、思ったより楽しい時間を過ごしたとします。
駅で別れて一人で電車に乗ったあとも、さっきまでの会話を思い返しているうちに、「今日は楽しかったな。また会いたいな」と思う。
ところが、その気持ちが少し膨らんだところで、別の考えが入り込んできます。
「でも、向こうはどう思っているんだろう」
こちらから次の約束を持ち出すほどでもないし、向こうが会いたければ誘ってくるはずだ。
そう考えているうちに、さっきまで確かにあった「また会いたい」という気持ちまで、少し大げさだったように思えてくる。
翌日も連絡がなければ、「まあ、その程度だったんだな」と納得して、いつもの生活へ戻っていく。
ここで一度、立ち止まってみてほしいのです。
「また会いたい」は、確かにあった。
それなのに、相手も同じ気持ちだという保証がないと分かった途端、その気持ちを相手に見せる前に、自分の中へ引き戻しています。
断られたら傷つくからでしょうか。
それだけではありません。
「私はあなたに会いたい」と言えば、自分のほうが相手を欲しがっていることが見えてしまいます。
相手の温度を確認してから自分の温度を決めてきた人にとって、この一歩は意外なほど怖い。
だから、相手が先に近づいてくれるのを待つ。
その方法なら、自分だけが傷つく危険は小さくなります。
『夏帆』の夏帆にも、後出しジャンケンの癖がありました。
けれども、「結婚する」と決めたなら、ここは少し変えていかなければなりません。
婚活は、自分を傷つけない相手を最後まで安全圏から選び続ける活動ではないからです。
どこかで、自分から関係の中へ入っていく必要があります。
それは、突然大胆になることではありません。
次に会いたいと思ったなら、「また会えたら嬉しいです」と伝えてみる。
その程度でいい。
重要なのは、その言葉で相手を動かすことではなく、まだ結果の分からない場所へ、自分の気持ちを先に置いてみることです。
期待した反応が返ってこなければ、少し傷つくかもしれません。
それでも、自分が誰を欲しいと思ったのかは残ります。
そして相手が、「僕もまた会いたいと思っていました」と返してくれたら、そこで初めて、二人のあいだにこれまでなかったものが生まれる。
自分から近づいても、関係は壊れなかった。
むしろ、こちらが一歩出たから、相手もこちらへ来ることができた。
この経験は大きいと思います。
結婚は、傷つかない相手を見つけた瞬間に始まるのではありません。
お互いが少しずつ安全な場所から出て、相手の人生に参加し始めたところから始まるのです。
04|「一人でも幸せ」で終わるのか、その先の「結婚する」人生を選ぶのか
一人でも幸せに生きられる。
私は、それを素晴らしいことだと思います。
そして本当に一人の人生を選びたいなら、その人生にも十分な価値があるでしょう。
ただ、「私は結婚する」と決めた人には、そこを最終地点にはしてほしくありません。
一人で完成する力と、誰かと関係をつくる力は、同じではないからです。
結婚すれば、自分の予定だけでは決められないことが増えます。
相手の問題が自分の人生へ入り込んでくる日もあれば、自分の弱さを相手に支えてもらう日も来るでしょう。
だから結婚は、今ある一人の生活に「幸福なパートナー」という部品を一つ足すことではありません。
二人になったことで、自分の人生そのものが少しずつ形を変えていくことです。
自分だけなら選ばなかった場所へ行き、自分だけなら知らなかった感情を知る。
相手との違いに戸惑い、ときには腹を立てながら、それでも話し合っているうちに、「私の人生」だったものに「私たち」という時間が重なっていく。
その経験は、一人でどれほど上手に生きても手に入りません。
以前、リアルラブのブログでも、「依存か、自立か」という二択を越えて、二人で支え合う結婚について書きました。
今回の「自立のその先」をもう少し考えてみたい方には、こちらも読んでいただきたいと思います。
夏帆症候群から抜け出すとは、自立を捨てることではありません。
これまで一人で大切に守ってきた人生の中に、「この人には、いつも傍にいてほしい」という気持ちが生まれたとき、それをすぐに片づけないことです。
会えなければ寂しくなるかもしれないし、自分でも驚くほど相手を必要として、「こんな自分だったかな」と戸惑う日もあるでしょう。
でも、結婚は、お互いの完成された部分だけを持ち寄って始めるものではないはずです。
一人なら隠しておけた弱さや、まだ自分でも持て余している感情まで少しずつ見せながら、それでも二人でいられる場所をつくっていく。
「一人でも十分幸せなのに、なぜ婚活しているのか分からなくなる」
もし今そう感じているなら、もう一度、自分に聞いてみてください。
「結婚したいだろうか」ではありません。
「私は、結婚するのか」
もし答えが「する」なら、そこから先は一人で考え続けるだけでは進みません。
実際に人と会い、自分から関係の中へ入り、うまくいかなければ一緒に振り返り、また次の一歩を選ぶ。
その繰り返しの中でしか、「この人と生きていきたい」という相手には近づけないからです。
リアルラブは、条件に合う相手を紹介して終わる結婚相談所ではありません。
お見合いで誰に会うのか、仮交際で「好きになれない」と感じたときに何を見るのか、関係が深まりそうになって怖くなったときにどうするのか。
真剣交際へ進む決断も、その先で二人の人生をどうつくるのかも、私たちは実際の活動の中で一緒に考えます。
一人でも生きていける。
その力を持ったまま、それでも「この人と生きていく」と決められるところまで、私たちは本気で伴走します。
だから、もしあなたがもう「いつか結婚できたら」と考えているのではなく、「私は結婚する」と決めているのなら、結婚相談所に登録して、私たちと一緒に成婚を目指しませんか。
結婚する人生を本気で選ぶ人と、私達は進みたいと思っています。
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