ヒロの婚活心理学

第2回|“成婚できる心”を育てる──感情を取りもどす紙上ワーク

浴衣姿で振り向く若い女性

連載「成婚できる婚活マインドの創り方」では、出会いの数や条件ではなく、“心の準備”が結婚の成否を分けるという視点から、婚活を心理学的に読み解いていきます。現代の婚活では、マッチングアプリや条件検索が主流となり、効率は上がったものの、心のつながりが置き去りになりがちです。
その結果、「いい人がいても気持ちが動かない」「続かない」「自分が何を感じているのかわからない」「仲良くなれない」「手を繋ぐことに抵抗がある」という人が増えています。


前回の第1回では、「愛が怖い人たち」の心理構造を取り上げました。今回は、実際にどうやって“心を動かす力”を取り戻していくのか──つまり、成婚できるマインドを育てるための「感情のリハビリ」について掘り下げます。


1章|泣けるようになる、という回復のサイン


心理カウンセリングの現場でよくあるのは、人と一緒だと「涙が出ない」という相談です。どんなに悲しい別れのドラマや映画を視ても、悲しいのに泣けない。泣くことが怖い気がする。

結衣さん(仮名)も最初はそうでした。けれど、セッションを重ねるうちに、「自分は本当の感情を感じないようにしているらしい」と気づき、幼少期の記憶を語るなかで自然と涙があふれた瞬間があったと言います。


その瞬間、「感じても大丈夫」と身体が覚えた。それが、心の回復の始まりです。涙は、心が再び動き出したサイン。感情を取り戻すとは、決して弱くなることではなく、“生き返る”ことなのです。


子犬を可愛がる女性のアップ顔

2章|感情を“使う”トレーニング


感情は筋肉のようなものです。使わなければ固まり、動かせば柔らかくなる。結衣さんは、婚活を通して小さな“感情トレーニング”を重ねていきました。


たとえば、お見合いの後に「楽しかった→なにが?」「少し緊張した→なぜ?その結果どうなった?」など、自分の感情の流れを言葉にしてノートに書き留める。

小さな違和感も無視せず、“感じる→心に聞く→言葉にする”という練習を毎日続けるうちに、感情の筋肉が少しずつ蘇っていきます。


最初は違和感だらけでもいいのです。「分からない」と書くだけでも、自分の心と対話している証。婚活は、相手を選ぶ前に“自分の感情を育てる時間”でもあるのですから。


3章|安全な関係から練習する


感情を取り戻すには、安全な場が必要です。結衣さんにとってそれは、カウンセリングや婚活仲間とのワークショップでした。
人の助けを借りて寄り添ってもらいながら、「ここなら否定されない」と感じられる環境で、人は初めて安心して心を開けます。


多くの婚活者が誤解しているのは、“恋愛の中で癒そう”とすること。実際には、癒しは“恋愛の前”に必要です。

心がある程度回復して初めて、一人でも幸せを感じられ、他者と安心して関われるようになる。それが「感情的に成熟する」ということ。自然と前を向いて動き出したくなる。

だからこそ、婚活の成功は「安全な関係」から始まるのです。


浴衣姿で散歩するカップル

4章|感じる力が、愛を受けとる力になる


結衣さんは成婚後、「ようやく相手の優しさを受け取れるようになった」と語ります。以前は褒められても、世話を焼かれても、どこか申し訳なさや距離を感じていた。

けれど今は、「ありがとう」と素直に言えるようになった。──これは、感情を取り戻した人に共通する変化です。

感じる力が戻ると、愛を受け取る器が広がります。

それは同時に、あなたの中に眠っていた“女性性”が静かに目を覚ます瞬間でもあります。女性性とは、感じること、受け取ること、そして相手と共鳴することの力です。

だから“愛し愛される人”になるために必要なのは、魅力アップではなく、
心を癒し自分を愛することなのです。


5章|紙上ワーク:あなたの“感じる力”を試してみよう


ここでは、結衣さんが実践した「感情を取り戻すトレーニング」を、読者自身でも体験できる形にしてみました。紙とペンを用意して、次の質問に答えてみてください。


  1. 直近の1週間で、誰かに“心が動いた瞬間”はありましたか? それはどんな場面でしたか?

  2. そのとき、身体のどこが反応しましたか?(胸が温かくなった、喉が詰まった、涙が出そうになった…など)

  3. 最近「何も感じない」と思った出来事はありましたか? もしあれば、その“感じなさ”をどう感じていますか?


どんな小さなことでも大丈夫です。大切なのは、“感じようとする”意志を取り戻すこと。感じることに正解はありません。自分の感情をノートに残すだけでも、心のリハビリが始まります。


結婚式を前に見つめ合うカップル

6章|感情の筋肉は、あなたを裏切らない


感情は、鍛えるほど柔らかく、深く、豊かになります。最初は鈍くても、何度も「感じる→書く→伝える」を繰り返すうちに、少しずつ温度が戻ってくる。まるで凍っていた心の血流が、ゆっくりと流れ始めるように。


婚活は、相手を見つけるレースではなく、自分の感情を取り戻すリハビリです。その過程で泣いてもいいし、笑ってもいい。感情に善悪はありません。心が動く瞬間こそ、あなたが“生きている証拠”なのです。


そして、感じる力が戻ったとき──あなたはすでに、愛を受け取る準備ができています。自分の感情とつながると勇気が湧いてくる。目の前の人とつながるのが楽しくなる。感情はあなたが思うよりもとてもパワフル。




次回予告|【第3回】「心でつながる婚活」──安心感が愛を育てる

次回は、感情を取り戻した先に生まれる“安心感”の関係性について。恋愛のドキドキから一歩進んで、心の安定を土台にした関係を築くヒントをお伝えします。


(婚活メンター・ひろ)


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