ヒロの婚活心理学
第3回|「ひとりで十分幸せ」からの逆転劇──かなえさんが婚活で見つけた“ふたりの幸せ”
「結婚なんて、どうせ蛙と結婚させられるようなもの」──かなえさん(仮名・40代前半、弁護士事務所勤務)は、そんなユーモラスな自虐気分で婚活を眺めていました。繰り返される蛙化の果てのストッパーを、私たちは”心のブレーキ”と呼んでいます。
アラフォーを迎えた途端、周囲の友人や同僚たちが焦って結婚していくのを尻目に、彼女はむしろ「どうしてみんなそんなに結婚したがるの?」と不思議に感じていたのです。
けれど、その“蛙化の喩え”こそが、彼女が運命の出会いを引き寄せ、目から“蛙印のウロコ”を落とすきっかけになるとは、当時は想像もしませんでした。
あなたの結婚を阻む”心のブレーキ”は何ですか?
「一人で十分幸せ」と言い切れた理由
かなえさんは、物心ついたときから両親の不仲を見て育ちました。
母は「経済力がないから別れられない」と繰り返し、正に”子はかすがい”で、家庭に縛られる母の姿を見て「結婚=不幸の入口」と思い込んでしまったのです。
母に心配をかけまいと幼いころから“心の自立”を先取りしてしまい、恋愛や結婚に身を委ねることを避けてきました。
だから「一人で十分幸せ」は、強がりでも言い訳でもなく、当時の彼女にとっては揺るぎない本音でした。
心のブレーキの正体
カウンセリングを受ける中で見えてきたのは、「結婚=自由を奪うもの」という頑固な思い込み。
冷静に考えればそれは母の物語であり、かなえさん自身の物語ではありません。
けれど長年刷り込まれた価値観は、無意識に心の底で結婚にブレーキを踏ませます。
私たちは、これを結婚を阻む”心のブレーキ”と呼んでいます。
ちなみに婚活疲労や婚活疲れとは、このブレーキとアクセルの両方を一遍に踏んでいる状態です。
「心から好きになれない」のは相手が悪いからではなく、自分が恐れていたから。
心理学的にいえば、これは”内在化された信念”(コアビリーフ)や、”親子関係の役割逆転”が影響している状態でした。
幼くして母を支える役割を背負った彼女は、「誰かに甘える」「誰かに頼る」こと自体を危ういものと感じてしまっていたのです。
そこから「愛することへの恐れ」や「依存回避」が生まれ、恋愛に踏み込めなくなっていました。
「自分の心を誰にも(親にさえ)預けたことがない」──そう気づいたとき、彼女の心は少しずつ軽くなっていきました。
“退会寸前のひと押し”が運命を変えた
正直なところ、かなえさんは婚活の途中で「やっぱり私は結婚に向いてない」と退会を申し出たことがあります。
そのときカウンセラーが返したのは、「退会はいつでもできるけど、その前に気になる人に一度申し込んでみては?」という提案でした。
実は彼女の婚活はこれまで、すべて男性からの申込みを受ける形ばかり。
自分から動いて、振ったり振られたりの“試行錯誤”を経験したことがなかったのです。
カウンセラーは「やり切った感がないといつか後悔する」と見抜き、背中を押したのです。
半信半疑で申し込んだ相手こそ、今のパートナーでした。
彼と過ごす時間は、驚くほど自然で、安心できるものでした。
自分を受け入れ、肩の力を抜いたとき心のブレーキがゆるみ、“心から大切にしたい人”が現れたのです。
かなえさんの場合、自分を受け入れるとは、一方で心のブレーキのおかげで、今日までキャリアウーマンとして頑張れたということ。
「婚活で会う男は、みんな蛙だと思っていたのに」
今、かなえさんは微笑んで言います。
「前は本当に一人で十分幸せだと思っていた。でも今は、彼といる時間が一番幸せ」。
母の人生をなぞる必要もなければ、無理に誰かを演じる必要もない。
ありのままの自分でいて、互いに支え合える関係はこんなにも温かい。
好きになれなかったのは“心のブレーキ”のせいで、外してみればちゃんと愛は芽生える──その劇的な気づきが彼女の人生を変えました。
しかも彼女の場合、「結婚に興味がない」と思っていたのに、本当は“愛を怖れていただけ”だったのです。
その瞬間、閉じていた世界がパッと色づきました。
そして最後に、彼女は笑ってこう付け加えます。
「世の中の男性はみんな蛙だと思っていたけど、目から”蛙印のウロコ”が落ちたみたい。ちゃんと王子様に変わる人もいるんだって」。
結婚は、誰かに押しつけられるものではなく、自分の意志で選び取るもの。
その自由を手に入れたとき、かなえさんは“ふたりで生きる幸せ”を心から実感できるようになったのです。
学び──“結婚に興味がない”の裏側
「結婚に興味がない」の裏には、家庭環境や価値観からくる“無意識の物語”が潜んでいます。
親の不仲を見て「結婚は不幸」と信じ込んだり、幼い頃から過度に自立して「誰にも頼れない」と思い込んだり。
そうした過去の影響が、本当の望みを曇らせてしまうのです。
では、その望みは本当にあなた自身のものなのか?
それとも誰かから刷り込まれた思い込みなのか?
少し心のブレーキを緩めてみれば、婚活での偶然の出会いが“運命の出会い”に変わることだってあります。
(婚活メンター・ひろ)
無料体験相談のご案内
「結婚したいと思えない」「誰を見ても好きになれない」──婚活あるある的なそんな悩みも、心の奥にある物語をひも解けば変わっていきます。
リアルラブの心理カウンセリングで、あなたの心のブレーキを一緒に外してみませんか?
無料体験相談で、新しい一歩を踏み出しましょう。
無料体験セッション受付中:
オンライン Zoom
所要時間 約60分
お申し込みは、下記ページの中の体験セッション申込みフォームからご連絡ください。
https://www.reallove.to/session/
または、こちらから直接お申込みください(お問い合わせもお気軽に):
https://www.reallove.to/request/
バックナンバー:
第1回|「ありのままを愛される奇蹟」──成婚者の声に見る蛙化克服の物語
第2回|自己肯定感を取り戻す小さな一歩──つい落ち込んでしまう癖が強い婚活あるある
シリーズを通して読むことで、蛙化の理解がより立体的に深まります。
- 第1回|蛙化とは何か?基本の理解
- 第2回|承認欲求と蛙化現象
- 第3回|婚活と蛙化現象──「良い人なのに好きになれない」の正体
- 第4回|蛙化克服のヒント
- 第5回|蛙化現象の男女差──それぞれの心に潜むトラップ
- 第6回|SNS時代の蛙化現象──「映える恋」と婚活のリアルな恋の落差
- 第7回|理想が壊れるとき、愛は本物になる──蛙化を超える成熟
- 第8回|蛙化と恋の幻想──記号が作る恋と幻滅の構造
- 第9回|蛙化の先にある”トゥルー・ラブ”二人でしかつくれない現実