ヒロの婚活心理学

婚活男性の親密さの壁──自意識過剰をやわらげる心理カウンセリング 婚活心理学Vol.34

PCに向かいながら声に反応し顔を上げる気の良い男性

「彼は真面目なんだけど退屈」「沈黙が続くと気まずい」──そんな評価に身に覚えのある婚活男性もいるでしょう。
問題は口数ではなく、“仲良くなれない・距離が縮まらない”ということ。相手に近づきたいのに一歩が出ず、好意を示すのも怖い。
会話は表面的に終わり、大切なことや本心を話せない。結果、関係は深まらないまま途切れてしまうのです。


男性だけでなく女性にも似たケースはあります。特に女性に多いのは、相手にばかり焦点が当たり、自分自身が何を求めているのか本心に気づけないタイプ。


本稿では翔太さん(36歳・エンジニア/TVゲーム好き)のケースを通して、内向型で自意識過剰な男性が抱える“親密感への恐れ”を、婚活心理カウンセリングの視点からひも解いていきます。


01|翔太さんのケース:距離が縮まらない自意識過剰な婚活男性


翔太さんは、結婚相談所で何度もお見合いをしています。誠実で安定した仕事。第一印象も悪くない。
けれど交際に進むと、女性から返ってくるのは「真面目だけど退屈」「距離が縮まらない」という言葉ばかり。彼自身も「これでダメならもう結婚は諦める」と思いつめてしまっています。


外からは無口で反応が鈍いように見える彼。でも実際はその逆。相手の言葉を先回りして、「どう答えれば嫌われないか」「親密になるのが怖い」と頭の中でぐるぐる考えている。
彼が、本当に恐れているのは、仲良くなったあとで嫌われたら、立ち直れないほど自分が傷つくのではないかという不安。その慎重さがかえってブレーキとなり、相手との間に壁を作ってしまうのです。


趣味のTVゲームもまた悩みの種。「女性に嫌われるのでは」と思い込み、話題に出せず自己開示を避ける。結果、相手に自分を知ってもらえず、関係は浅いまま終わってしまう。


これが“親密さを恐れる婚活男性”の典型です。


オフィスで女性から声を掛けられて驚く男性

02|内向型と自尊心のジレンマ


内向型だからといって、それ自体が欠点になるわけではありません。観察力や思慮深さといった大きな強みにつながります。
ただし、自尊心や自己防衛心が強すぎると「親密になったら傷つく」という恐れが前に出てしまうのです。

心理学ではこれを“親密さの回避”と呼びます。


翔太さんの場合、その背景には思春期の失敗体験がありました。勇気を出して告白したのに、同級生からからかわれた苦い記憶。
それが心の奥に影を落とし、成功体験を積めないまま大人になり、自信を持てない悪循環にはまっていたのです。


つまり彼にとって「親密=危険」という回路は、単なる思い込みではなく、過去の痛みから学習された“生き残り戦略”でもあったのです。


そのため「どう見られているか」に意識が集中しすぎてしまい、自意識過剰に陥り、自然な自己開示が難しくなります。
結果、相手からは“壁”のように映り、本当は近づきたいのに距離を感じさせてしまう。


婚活心理カウンセリングの現場でも、こうした“親密感への恐れ”は繰り返し現れる典型的なテーマであり、特に過去のトラウマや失敗体験と深く結びついているケースが多いのです。


03|カウンセリング・セッション──親密感の再定義


カウンセリングで翔太さんは打ち明けました。
「仲良くなりたいのに、不得意感があってどうしても距離を取ってしまう」。

そこで私はこう伝えました。
「親密になることは、自分を失うことではありません。むしろ相手に安心を与える“つながり”なのです」。


親密さは本来、信頼のサインです。
しかし多くの人は「親密=危険」と誤解し、仲良くなるほど傷つくリスクが大きいと感じてしまいます。その思い込みこそが、緊張や距離感を生み出す最大の原因です。

実際には、親密さは自分を失うことではなく、相手に安心を与えるための余白(心の余裕)でもあります。


その誤解を少しずつ修正していくことで、肩の力が抜け、自然に距離を縮めることができます。婚活心理カウンセリングでは、この親密さへの恐れをていねいに扱い、安心して自己開示できる力を少しずつ育てていきます。


趣味のゲームの話もしました。
「ゲームはただのオタク趣味じゃない。集中力や戦略性を育ててくれるし、人となりを伝える立派な題材になりますよ」。

そう伝えると、翔太さんの表情は少し柔らぎました。そのとき思い出したのです。
気軽に話せる少数のゲーム仲間がいることを。安心できる相手には自然に会話できている。


自意識過剰にとらわれず自己開示できれば、婚活でも会話は自然に広がっていくのです。


女性とぎこちなく談笑する男性

04|実践トレーニング──親密さへの恐れを和らげる会話の工夫



話題の種を3つ用意する
:小さな自己開示(仕事・日常・趣味)を準備。
 ゲーム仲間となら自然に話せている経験をヒントに、安心して語れる題材を持っておくと効果的です。

問いかけ中心にする
:自分ばかり話すより、相手に質問することで自然に距離は縮まります。
 問いを投げると「受け入れられている」と相手は感じやすい。これは単なる会話術ではなく、安心して心を開ける土台をつくる効果があります。親密さを恐れる人にとって“質問”は関係を進展させる架け橋になるのです。

親密さへの不安を一言添える
:「緊張してますが、あなたのことをもっと知りたいです」と素直に伝える。
 小さな一言は誠実さを伝えると同時に、自分自身にも「怖くても関われる」という安心感を与えます。心理学的には、この自己開示が防衛をゆるめ、自意識過剰の悪循環を断ち切る効果があります。

趣味もポジティブに語る
:TVゲームを“自分らしさの一部”として肯定的に話す。
 趣味を隠さずオープンに話すことは、自分の等身大を受け入れてもらう第一歩。自己開示の幅が広がることで信頼関係が育ち、相手も「自分もさらけ出していい」と思いやすくなります。


これらは単なるテクニックではありません。心理的防衛をやわらげ、親密さを受け入れる練習です。

婚活心理カウンセリングでは、こうした実践を通じて自己肯定感を育て、信頼関係を築いていきます。


花嫁からハグされる男性の後ろ姿

05|まとめ──親密さを恐れない勇気が関係を変える


翔太さんのように「真面目だけど退屈」「距離が縮まらない」と言われる婚活男性は少なくありません。
しかしそれは性格の欠陥ではなく、“親密さへの恐れ”が作用しているだけ。無理に盛り上げようとせず、自然体で安心感を与えられれば関係は進んでいきます。


ここで大切なのは「そもそも親密さとは何か?」という問いです。結婚を前提にした男女の交際であっても、親密さの正体を正しく理解している人は意外と少ないのです。


親密さとは派手な愛情表現や完璧な会話術ではなく、弱さや等身大の自分を少しずつ見せ合い、互いにそれを受け止め合うこと。その繰り返しの中で「この人となら心を開ける」と感じる瞬間が訪れます。


たとえば、デートの別れ際に軽く触れ合ったり、「今日は少し緊張していたけど楽しかった」と素直に伝えること。

あるいは、体調が万全でないときに「実は疲れているんだ(だけど会いたかった)」と正直に言えること。


さらに、(お互いの)仕事や将来への不安を打ち明け合い、それを相手が否定せず聞いてくれること。こうした小さな場面の積み重ねが、自意識過剰から抜け出し、本当の意味での親密さを育てていくのです。


大切なのは、完璧さではなく“親密さを受け入れる勇気”。趣味や弱さを個性として表に出せたとき、相手は安心し、自然に心を開きやすくなります。


心理学的には、こうした自己開示と共感の循環が“信頼ホルモン”を生み、温かな関係を育てていく力になります。


つまり親密さはリスクではなく資源。関係を成長させる燃料なのです。
小さな一歩を踏み出すだけで心理的な距離はぐっと縮まります。親密さを避けるのではなく味方につけること。


そこから新しい関係の扉は、着実に開いていくのです。



(婚活メンター・ひろ)


カウンセラー紹介




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